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災害レベルに達した新型コロナ第7波について―重症患者受け入れ医療機関からのお願い―

2022.08.15
災害レベルに達した新型コロナ第7波について―重症患者受け入れ医療機関からのお願い―

【新型コロナウイルス感染症重症患者受入医療機関】

京都大学医学部附属病院 病院長 宮本 享
京都府立医科大学附属病院 病院長 夜久 均
京都第一赤十字病院 病院長 池田栄人
京都第二赤十字病院 病院長 小林 裕
京都医療センター 病院長 小池 薫
宇治徳洲会病院 病院長 末吉 敦
京都市立病院 病院長 黒田啓史
京都桂病院 病院長 若園𠮷裕
康生会武田病院 病院長 武田 純
医仁会武田総合病院 病院長 三森経世
洛和会音羽病院 病院長 神谷 亨
京都岡本記念病院 病院長 髙木敏貴
三菱京都病院 病院長 小野晋司
【京都府医師会】 会長 松井道宣

自らを、そして大切な人を守るために
 不要不急の外出を避けてください  
 「マスクなし会話」を避けてください
 3回目のワクチン接種をしてください

1. 「行動制限がない」は「感染リスクがない」ということではありません
 「3年ぶりの行動制限がない夏」と報道され、旅行やイベントが再開されて、街には人があふれています。社会経済活動のことを考えて、行動制限は行わないというのが、行政の判断のようですが、「行動制限がない」ということは、「行動を拡大しても、感染しない」ということでは決してありません。人の集まるところには感染のリスクがあふれています。
人出が多い繁華街への外出はもとより、ショッピングセンターでの普段のショッピングなどで感染した事例は多く報告されています。現状では、旅行先で感染した場合には、入院する病院や宿泊療養施設がなかなか見つかりません。公共交通機関で帰ってくることもできません。
外出・旅行には応分の感染リスクがあるということをしっかり認識し、避けることができる、あるいは延期することができる不要不急の外出はぜひ避けてください。


2. 災害レベルに達した新型コロナウイルス感染症第7波による医療崩壊
新型コロナウイルス感染症の爆発的な拡大はすでに災害レベルに達しています。「行動制限がない」ということで見かけ上は日常が回復しているように見えますが、その裏では感染拡大が災害レベルに達しており、救急医療を中心に医療崩壊が同時に存在しています。
今日の日本の異常な状態をぜひ知ってください。
これまでの第6波までの経験からも、感染者数の増加に少し遅れて重症者数や死亡者数が増えていきます。京都府においても、高齢者における感染や重症者は、現在明らかに増えつつあり、死亡者も増えてきています。感染者数が多い他の都道府県では死亡例がさらに多く発生しています。曜日によって感染者数が一週間前と比べて減少していることを強調するような一部の報道もありますが、誤解しないでください。 決して感染が収束傾向にあるわけではありません。検査体制が必ずしも行きわたっていないため、報道されている感染者数より、実際の感染者数は多いと考えられます。

京都府内の複数の病院において、クラスター感染が繰り返し認められており、感染等による医療従事者の休務者の人数もひとつの病院あたり毎日数10人から100人以上となっています。いずれの医療機関もできる限りの懸命な努力をしていますが、新型コロナウイルス感染症用に確保している病床は京都府においては実質的に飽和状態になっており、どの病院もすぐに受け入れることができない状況となっています。新型コロナウイルス感染症自体は軽症でも、もともとほかに病気がある場合には重症となりICUでの治療が必要になることがしばしばあります。毎日のように報道されている病床稼働率や重症病床使用率は正確な実態を反映していません。

新型コロナウイルス感染症以外の通常の病気に対する診療も多大な影響を受けており、手術や入院の停止や延期という事態となっています。
特に救急医療はすでに崩壊といってよい状況にあり、救急要請数は通常時の数倍となっており、搬送困難となる事案が著しく増えています。新型コロナウイルス感染症だけでなく、事故によるけがや脳卒中や心臓病などになっても搬入できる病院がなかなか見つからず、救急隊が現場で長い時間立ち往生するような状態となっています。
現在は、「救えるはずの命が救えない」という、医療崩壊となっています。
新型コロナウイルス感染症の感染者数が減らない限り、この医療崩壊はさらに進みます。


3. 新型コロウイルスは単なる風邪ではありません
オミクロンBA5株による新型コロナウイルス感染症第7波は軽症が多いように報道されています。しかしながら、呼吸器症状が軽症であっても、高熱やのどの痛みというかなりつらい症状を呈します。また感染時の症状は軽症でも、その後様々な後遺症で苦しんでおられる方もおられ、それが若い方に多いことが報告されています。決して単なる風邪のような病気ではありません。
インフルエンザとは異なり、新型コロナウイルスは感染してまだ発熱などの症状が出ていない時期であっても、他人に感染させる特徴があります。「お互い元気そうなので、大丈夫」ということは決してありません。マスクを外したままでの会話には感染リスクがあることをぜひ認識してください。「マスクなし会話」を避けてください。他人との距離が近い公共スペースではマスク着用をぜひ心がけてください。

感染力が極めて高いのが、現在主流であるオミクロンBA5株の特徴です。会話や咳あるいはくしゃみによって感染者が出す「しぶき(飛沫)」を直接吸い込むことによって生じる感染(飛沫感染)は、適切なマスク(不織布マスク)を適切に着用すると、かなり防ぐことができます。不織布マスク以外のマスクや、鼻を露出したままのマスクなど不適切な着用法では予防効果が下がります。
なお、新型コロナウイルスについては、飛沫感染のほかに、空気中を漂うウイルスを吸い込むことによって生じる感染(空気感染やエアロゾル感染)の可能性も指摘されています。これはマスクでは完全に防ぐことができません。冷房を用いる季節ですが、定期的に適切に換気を行うことも心がけてください。


4. 3回目のワクチン接種をしてください
65歳以上の方の9割近くは3回目のワクチンを済まされ、4回目のワクチンも進んでいますが、若い世代の3回目接種はそれほど進んでいません。ご自身が感染し重症化することを防ぎ、後遺症を減らすためにも、また周囲の人に感染を広めないためにも、若い世代の皆様には3回目のワクチン接種を是非受けていただきますようお願いいたします。

「行動制限がない3年ぶりの夏」であるからこそ、
国民の皆様の「感染対策に関する意識」だけが、
自らをそして大切な人を守り、国民を守るための医療を守ることにつながります。どうぞよろしくご協力のほどお願い申し上げます。

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